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【野村證券 第2事業法人部】(昔の)野村證券の日常 = 地獄絵図

書評

読んだ。 今もあまり状況が変わってない気がするんだが。

これだけで泣いちゃいそうな。

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野村證券第2事業法人部

野村證券第2事業法人部

 

 

とりあえずブラック企業パワハラという言葉なんて言葉がない時代の話。

いまやってると余裕で炎上しそうな、逮捕されてもおかしないんちゃうかというお話がちらほらとある。

 

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オリンパス粉飾決算カラミで逮捕された人なので、本書の後半はそれがメインになっている。オリンパス自身も当然バレにくいようなスキームを用意してて正直ややこしくて、ほぼほぼ読み飛ばした。

 

それよりも前半の著者が野村證券で活躍していたときのエピソードが面白い。

野村證券の飛び込み営業を実際に受けたことが何度かあるが、達筆な手紙だったり、A4のプロフィールをもらったり圧がスゴイ。その辺の営業の力技と言うのは、この人が生みだしたんちゃうんかと思ってしまうような気もする。

 

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いくつか面白かった?エピソードを。

ノルマを果たせない課長代理を上司が怒鳴りつけているのが見えた。課長代理の横には彼の奥さんが座っていた。「こいつのために、みんなが迷惑しているんです。奥さん、どうにかしてください」

何だか見てはいけないものを見てしまった気がした。

たまらんわこれ。嫁の前で上司に怒られるとかもう恥ずかしすぎて死んでまいそう。

怖いでしかし。

 

ある時、食中毒で40度の高熱を出し、昼休みに病院に言った。医者から「すぐに入院しないと命に関わる」と脅され、その旨を支店に報告すると「あとでアルコール消毒をしてやるから、仕事に戻れ」と言われてしまった。夜に無理やり飲みに連れて行かれ、アルコールを体に入れると、翌日には本当にケロッと治っていた。

 

さすがです。昭和的発想というか。アルコール消毒て。まぁこういうのはさすがにもうやってない気もするけどもコンプライアンス的に。

 

先輩の指示通り旅館のポストの前で郵便を待ち、運用報告書が入った野村證券の封書を破り捨てた。

 

「なぜこんなこと、するんですか?」と尋ねられた先輩の言い草は、私の言い訳よりさらにひどかった。「損しているのを見れば、お前が電話しても言うことを聞いてくれないだろう。損したかどうかわからなければ、何回点でも売り買いさせられるだろう。気持ちよくあと2回転はさせられるじゃないか」

なんだこれはと。もはや無茶苦茶すぎて、なにも言えねぇ的な話やで。

 

 

その他バブル崩壊後は、かなり危険だったようで、防弾チョッキ着用していたとかなんとか。また野村證券ということがわかっただけで暴力を振るわれたことがあったりとか

なんとか。

 

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あと印象的な話としては、国税とのやりとり。ある企業が出した損失を取り戻すために著者があれやこれややったことが(違法ではないそうだが)、国税的には気にいらないと。調査も結構かかってこともあるし、そこは察して幾分か納税せえやということを言われる。ただ、上司はスルーしたところ、違法したんじゃね?的な感じにリークされてしまい、新聞・メディアに野村證券がーと展開される。それによって、社長などは責任をとって辞任。

 

こういう国税にしろ検察にしろ、本当かどうかわからないような都市伝説的な脅し行為をしているとちらほら聞く。なんともすんともである。

 

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出て来る金額の絶対値も大きくなかなか身近に感じにくい話があったりもするわけだけども、そういう昭和の活発な勢いそのままな証言というのはなんとなく貴重に思えた。

 

バブルというのは体験したことがないので、ほんとどういったものなのか体験してみたいとも思える。

 

そんなスピード感のある本でしたとさ。

 

 

野村證券第2事業法人部

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